Apple、2019年のiPhone用「5G」モデム納入で複数社と交渉していた

IT狐 366 ビュー | 2019/01/13

Apple、2019年のiPhone用「5G」モデム納入で複数社と交渉していた

Appleは、2019年のiPhoneに搭載する「5G」用チップの供給についてIntel、Samsung、MediaTekの各社と交渉していたことを、Appleの調達担当役員が法廷での証言で明らかにしました。Appleのサプライヤー選定の過程などが、公の場で詳細に明かされるのは、非常に珍しいことです。

Qualcomm、高額リベートでモデムチップの独占供給を獲得

Appleの調達担当副社長、トニー・ブレビンス氏は現地時間1月11日、米カリフォルニア州サンノゼで開かれたFTC(米連邦公正取引委員会)がQualcommを独占禁止法違反で提訴した裁判で証言台に立ちました。

Appleは2011年から2016年にかけて、iPhoneなどに搭載するモデムチップの供給をQualcomm1社に頼っていました。

Appleは、サプライヤーに問題が発生した場合のリスク回避と、競争によるコスト引き下げのため、主要部品は複数のサプライヤーに分散するのが通常です。

ブレビンス氏によると、Appleとしては、他のサプライヤーのモデムチップも併用したかったそうですが、Qualcommから高額なリベートを提示され、Qualcommと独占契約を結ぶことになったとのことです。

2013年のiPad mini 2にIntel製モデムチップを採用する計画がありましたが、採用するとQualcommからのリベートを失うことになるIntel製チップは「経済的に魅力的でない」として、計画は中止されたそうです。

QualcommとAppleの関係、訴訟で決定的に悪化

その後、Qualcommとの納入価格に関する交渉が決裂したAppleは、Qualcommに続くサプライヤーを選定する「プロジェクト・アンティーク(Project Antique)」を開始しました。

Appleは2016年発売のiPhone7や、2017年のiPhone Xなどで、モデムチップのサプライヤーをQualcommとIntelの2社に分割しました。

2017年には、Qualcommとの訴訟が勃発したことで、Qualcommとの関係が決定的に悪化したAppleは、2018年モデルのiPhone XS/XS Max/XRから、Intelのモデムチップのみを採用しています。

5Gチップ供給でSamsungやMediaTekとも交渉していた

ブレビンス氏は、「Intelに落ち度はないが、Intelのみに依存するのではなく、Intel以外からも供給を受けられるようにしたかった」と語り、Appleが2019年のiPhoneに搭載する5Gモデムチップ供給について、Intelのほか、SamsungやMediaTekとも交渉していたことを明かしました。

ただし、ブレビンス氏は法廷で、2019年のiPhoneが5G対応するか、5Gモデムチップのサプライヤーといった詳細情報は語っていません

「iPhoneの5G対応は2020年」との報道も

Bloombergが昨年末、iPhoneの5G対応は2020年になる、と報じていましたが、Appleは2019年の採用を計画していたことが分かりました。

次世代モバイル通信規格である5Gは、2019年から順次サービスが提供される予定で、日本でも大手携帯キャリア各社が5Gの商用サービスに向けた実証実験などを繰り返しています。

Source:Reuters
Photo:Intel/YouTube
(hato)

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記事転載:https://iphone-mania.jp/